「会社変革への挑戦」日鉄工材株式会社代表取締役社長石川昌弘 News Letter No.3

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特集 Ⅰ 「会社変革への挑戦」
日鉄工材株式会社代表取締役社長石川昌弘
Ⅱ フォトギャラリー(日鉄工材㈱)

Ⅰ「会社変革への挑戦」

７年前に大赤字会社（ＲＯＳ▲２１％）の社長になりました。惰性で行動、決めたことをやらない、
他人のミスに無関心（傍観）の仲良しクラブでした。公民館に全管理職が集まり、各人が「会社を
良くする提案」を発表し、やるべきことを終日議論し、戦略課題大工程表を作りました。自分達が
決めたことは必ず実行しました。月次ベースで５千万円位の赤字が１年後に僅かながら黒字に転
じました。
現在はトヨタ自動車の２倍以上の利益率（ＲＯＳ１９％）です。
ほとんどの経営者が「リーダーシップとは何か」を勘違いしています。短期的利益目標を掲げて
檄を飛ばしアメとムチを使うのがリーダーシップと思っています。
「経営品質入門」によると、リーダーシップとは社員・協力者の努力を方向づけることです。この
ために社員を動機付け、能力を高め、コミュニケーション力を向上させることが必要です。合わせ
て、戦略で追求する価値や独自性、マネジメントのスタイルを明確にしなければなりません。
では、「収益向上」と「社員の幸せ」はどちらが先でしょうか。「収益向上」が先と答える経営者が
大多数です。これは間違っています。経営品質での幸せはおカネをばらまくことではありません。
自己決定による働きがい・やりがいの実感です。これがポジティブなマインド・自己効力感を生み
ます。当社は社員の幸せを起点に、ファンタスティック（実現が少し困難）な価値前提目標に挑戦
しています。その結果、労働生産性や利益が大幅に向上しました。